お読みになりたい企業・人の上をクリックして下さい
2007年 05月
2007年 04月
2007年 01月
2005年 01月
2004年 05月
2004年 04月
2007年06月136号
インタビュー:日本貿易振興機構(ジェトロ)上海センター 岩田泰次長
岩田泰次長インタビューの様子
* * *
Q:
最近の中国経済情勢についてどう思いますか。
A:
世界に例を見ない目覚ましい経済発展を維持しています。しかし、この経済成長は、外国からの投資と輸出によって支えられていて、国内需要に基づいたものではありません。今ですら、中国の輸出急増が通商問題化してきているのに、これ以上、中国の輸出が本当に増えていくのか、疑問があります。中国が今後も経済成長を続けていくことができるかどうか、これは国内需要動向が大きな鍵を握っています。このことは、中国政府もよく認識しています。老後の蓄えや子供の教育費など消費拡大に対してネガティブな要因はいくらでもありますが、そのような中で、いかに内需を拡大できるか、注目されます。
Q:
ジェトロ上海センターでは日系企業に対してどのような支援をしているのですか。
A:
ジェトロは中国全土の6箇所に事務所を有しておりますが、全ての事務所において「進出企業支援センター」というセンターを立ち上げており、中国に進出しようとする企業の方々や、既に中国に進出された企業の方々からの相談に応じています。上海センターでは、私がセンター長を務めていますが、センターには専属の日本人スタッフ4名が常時日系企業からの相談を承っています。法律の解釈のような簡単な問題から、企業内部のマネジメントや直面しているトラブルの解決まで、どんどんご相談下さい。
Q:
中国に進出してきている日系企業からの相談を聞いて感じることは。
A:
この前出席したとあるセミナーで講師の方が「現在操業している日本企業は、厳しい競争に勝ち残ってきた企業。自信を持ってほしい」と発言されていました。日系企業は、素晴らしい技術を持っていたり、環境にやさしい製品を作っていたり、優れているところをたくさん持っていると思います。それをもっと社内・社外に発信していくことが重要です。「コンプライアンス」という言葉は、一般的に「法令遵守」と訳されますが、英語の「Compliance」は、「社会への適合」とか「人々が求めていることへの対応」という、もっと広い意味を持つ言葉です。「売り手よし、買い手よし、世間よし」というのは近江商人の商業理念と言われますが、まさにこれがコンプライアンスであり、言い方を変えればCSR(企業の社会的責任)でもあります。私がお会いした日系企業の方々は、皆さんこのような考えを持っています。私は多くの日系企業が、このような考えを持って現地法人を運営していることをもっと広く発信していきたいと思っています。
Q:
外資系企業の事業環境が悪くなってきているといわれますが。
A:
確かに、加工貿易禁止品目の拡大、企業所得税の内外資統一など、中国の事業環境は、外資系企業にとって厳しい方向に動いているように見えます。ただ、中国政府の抱えている問題点を理解し、中国政府がどのような手段で問題解決を図ろうとしているかを理解すれば、一つ一つの制度変更に一喜一憂することなく、比較的長期的な視野で問題に対処できるのではないかと思っています。「コンプライアンス」を単なる法律遵守ととらえるのではなく、「中国政府が考えている方向を踏まえて対応すること」と広く解釈することが一つの解決手段であると思っています。
Q:
長崎県内企業へのアドバイスを一言。
A:
中国人は、日本人と見た目が比較的似ていますので、無意識のうちに「同じである」ことを前提としている人が多いように思います。育った環境、受けた教育など、何をとっても日本人と中国人は違う人です。「違う」ことを前提として、同じところを一つでも多く見つけることができれば、両国の相互理解はさらに深まっていくと思います。長崎県の皆様は、中国と非常に近いので、中国や中国人と触れ合う機会も自然と多くなると思います。是非、共通点を多く見つけてください。
インタビュー協力者:日本貿易振興機構(ジェトロ)上海センター次長 岩田 泰
1991年通商産業省(現経済産業省)入省。1996年から台北勤務(財団法人交流協会台北事務所)、2001年からミャンマー勤務(在ミャンマー日本国大使館)、2005年6月から中小企業庁勤務などを経て、2006年2月より現職。
〒200336 中国上海市延安西路2201号 上海国際貿易中心2002室 TEL(86)21-62750696/21-62758437 FAX(86)21-62758438
mailto:
Produce Media Inc. Internet Explorer 4.0もしくはNetscape Nevigator 4.0でご覧下さい(1024×768)